昨日、自然農法で梅・キウイ・ライムレモン・みかん・米などを
栽培されている、市内の農場の見学をさせていただきました。
とてもよいお天気の中、キウイ・レモンライムは
元気に育っていました。
25年前に自然農法に切り替え始めたというその方は、
様々な経験をお持ちでした。
外観重視で値段が決まる日本の農業に疑問を持ち、
100年前の農法と同じで、中身重視の自然農法に・・・。
そのご苦労は、並大抵のものではなかったと
いろいろなお話を伺っていてよくわかりました。
切り替えて4年以上は、収穫量は減る一方。
それ以降は、徐々に増えていくそうなのですが・・・。
「自然農法を続けていくには、技術と信念が必要。」
そして、周囲からの目に負けない根性も必要かも・・・
と私は思いました。
今は尊敬の目で見られているそうで、よかったです。
無肥料・無農薬の畑の土は、
土の中の微生物のバランスが違い、
化学農法の畑と比べると、
温度が2℃も高いのだそうです。
雪が短時間・・・30分ほど降ったりすると、
5℃の自然農法の畑には何も雪が積もらず、
3℃の化学農法の畑には、雪が積もってしまいます。
自然農法の畑の土に付いた足跡は、
しばらくすると元に戻りますが、
化学農法の畑は、永久に元には戻りません。
また、キウイの栽培について、
とても興味深いお話を伺いました。
まだ化学農法でキウイを栽培されていた頃、
かいよう病という病気が発生して
しまったのだそうです。
ただハサミでその病気の枝を切って、
ほかの健康な枝を切っただけでもうつってしまう
厄介な病気だったそうです。
治す農薬はなく、それは大変な騒ぎだったとか。
そしてその方は、キウイに肥料をあげるのをやめ、
木そのものの健康を願いました。
7~8年経った頃、木もすっかり元気を取り戻しました。
そして、試しにかいよう病の木をそれから3年間、
接ぎ木してみたそうですが、病気がうつることはなかったそうです。
のちのち、かいよう病の原因は肥料のやりすぎ・・・
とわかりました。
そしてそれは、人間が作り出した病気とも言えます。
木を健康にすれば、起こらなかったのです。
「人間と同じ、食べ物を与え過ぎると病気になる。」
聞いてきたばかりでした。
そして、そのことはさらに深く、私の心に刻まれました。
暑くてお忙しい中、たくさんのことを
お話ししていただき、ただただ環境のことを
考えずにはいられませんでした。
最近、こうして見学に来られる方たちが、
めっきり増えているのだとか。
「それって、ほんとに地球が危ない状態ってこと
だと思うんだよね・・・。」
私自身が自然農法を取り組むことは、
今はまだできないけれど、
このお話を伝えることによって、
少しでも環境の問題を身近に感じてくれる人が
増えると嬉しいなぁと思います。
梅・キウイ・ライムレモン・みかん・・・
時期になったら、分けていただくことを
承諾していただきました。
また畑にも伺い、ゆっくりお話を
聞かせていただきたいと思っています。
自然の不思議と環境の破壊、そして
食べ物の大切さをしみじみ考える・・・
そんな暑い夏の日でした。