Captain's ちょいマクLife with DOG

チワックスハニー&Mダックスくっきーとの八ヶ岳西麓・丸太ハウスでの暮らし

伝統食の復権

 

小学校で栄養士をしていた時のワタシは

定められた栄養価に基づいて

毎日の給食のメニューを立てていました。

 

限られた業者さんへ

決められた物資の中から発注をし

いただいている給食費の中でできる

給食を考えていました。

 

一般的には

お肉やデザートが好きな子どもたちですが

カレーでさえ、ジャムでさえ、

苦手な子どももいました。

 

飽食の時代に育まれた

食の多様化で

全校児童満場一致で

好まれるメニューなど

存在しなかったのです。

 

一食、そして月平均の栄養価を

中学年の栄養所要量の基準に合わせ

メニューを立てる毎日でした。

 

残食量も調べ、給与した栄養価に対し

どれだけ摂取できているかも毎月調べました。

 

どの部分でも

そのころのワタシが

嫌というほど目にしていたものは数字でした。

 

今と比べれば

食べ物のことを考える時間よりも

数字を合わせることに

多くの時間を費やしていました。

 

まるで数字を食べさせているみたい。

・・・とよく思ったものです。

 

食材は、決められた枠の中からし

選ぶことができず

新しいものを取り入れたい場合は、

まずその食材を枠に当てはめることから

始めなければなりませんでした。

 

でも、小学校の栄養士になりたい!

という希望の道に進むことができたワタシは

半ば浮かれながら

何の疑問も持たずに

その数字を食べさせる職に従事していました。

 

このころのワタシは

この本 『 伝統食の復権 』 の中でいう

栄養士 ではなく 栄養素士 だったのです。

 

伝統食の復権

 

 

そもそもその基準とされる

栄養価の数字の根拠について

探ることもなければ

疑問に感じることも全くありませんでした。

 

たぶん、学校給食に対する批判

(特に牛乳が毎食付くことを

疑問視されていること)は

情報として入ってきていたはずなのですが

そのころは自然と

耳を閉ざした状態だったのでしょう。

 

その当時の自分にとって不都合な情報は

心の底まで届いていませんでした。

 

在職中に、いくつかの 気づき があり

マクロビオティックの理論を学び始めた頃には

「そもそもの日本人の栄養価の基準

とされているものは、

ヨーロッパから入ってきたもので

日本人には合っていない。」

とい事実が心の中に強く残りました・・・。

 

その頃のことを

思い出させてくれたこの一冊の本。

 

~日本型食生活が忘れられ

食が骨抜きになっている。~

 

~健康回復の手がかりは、

ヒトの食性と調和した日本型食生活を

復活させることから。~

 

もともと日本人の体格は、

小粒でぴりりと辛い山椒のイメージで

欧米の方々の体格を追いかけること自体に

無理がありました。

 

そのひずみを抱えながら、

現代の食は成り立っています。

 

加えて、添加物や農薬などの

危険なものが当たり前のように食品に加わり

挙句の果てには放射能までもが

天然に加えられてしまう昨今です。

 

それらのものが身体に蓄積されない方法は

いろいろと言われていますが

そのベースとして まず

『 伝統食の復権 』が大切だ

と実感させてくれたこの本は

今のワタシにとって

最も大切な一冊となりました。

 

 

*今日のハニー&くっきー ↓

日なたでぺっとり。

日なたでぺっとり。